ミニスカートはミニと呼ばれ、パンティーストッキングはパンストと呼ばれるようになった。 ミニとパンストは女性の間だけでなく、男たちの視線を魅了した。 パンスト時代の幕開け、いやパンストフェチ時代の幕開けはこうしてはじまった。 美脚解禁・・・ その幕開けとなった1967年〜68年 時代の流行語は皮肉にも ハレンチ・アングラ・サイケデリック・ノンポリ。ゲバルト・OHモーレツであった。 まさに時代は炸裂していた。 発明者ウォーレス・カロザースの分子構造論とは別の次元で 全く意図しないところで、研究の対象ではないところで コロイド性物質は人間の男性の脳の中でもう一つの化学反応を起こしていた。 新たな、そして巨大なフェチズムという精神の複合体(コンプレックス)の合成。 「石炭と水と空気から出来ていて鋼鉄のように強く,クモの糸のように細く,しかもどんな天然繊維よりしなやかで美しい光沢」 それは女性の美しい脚に男性を魅了する魔法そのものとなった。 白鳥の湖のバレリーナ 新体操の選手 エアロビインストラクターのレオタード 高嶺の花のスチュワーデス 憧れの女教師 通学する冬の女学生 笑顔の可愛いOL 白衣のナース 喪服の人妻 深夜の女子アナウンサー もしパンストがなかったら、それほど彼女達は魅力的にみえたであろうか。 もしパンストがなかったら、彼女はそこに存在足りえる今ほどの価値があっただろうか。 その競技はそのスポーツはその職業は憧れの存在であっただろうか。 そのパンストがなかったらそこに存在しえなかった子供は一体どれほどいるのだろうか。 そのナイロンの魔物に魅了され、幻惑され、一体何人もの男達は、自分の運命を変えてしまったのだろうか。 あまりにも馬鹿馬鹿しくあまりにも真面目な問答。 ウォーレス・カロザース あなたの作った置き土産はあまりにも偉大で罪深い。  |